Myanmar Coffee Project-ミャンマーコーヒープロジェクト

ミャンマーと日本、暮らしと暮らしをつなげる一杯

【MCPミャンマー紀行 vol.10新月の夜の話】

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いつも応援いただき有難うございます。
今夜は新月新月にちなんだお話をお送りします。

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青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
(星とたんぽぽ 金子みすゞ

チン州ライレンピーの丘の上の宿舎の庭から夜空を見上げて思い出した詩。
それは新月の夜のこと。丘の上だから360度ぐるりと見渡せるが、周りには灯の一つもない。標高1400mの2月は、さすがにまだ冬の一部だった。
寒いのを我慢して庭の地面に寝そべって夜空を見上げた。

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そこには宇宙があった。南の島のドロップオフに潜った時の深い海の底に落ちていく感覚。浮遊感もやがて怖さに変わる。このままでは宇宙に落ちていくようである。先ほどまで居心地の悪かった背中に感じる地面の凸凹と冷たさがむしろ安心できる。地球に引き止められる重力さえ感じる。

目の前の宇宙には、無数の星だけがあった。不思議に薄く雲が流れていた、夜空にミルクを流したようである、目を凝らしてみるとそれは天の川。薄く弱く輝く星、くっきりと輪郭までも見える星、そしてビュンビュンと流れる星、時々、真っ直ぐに横切るのは人工衛星と飛行機。
空と森の境目は、はっきり見える。森には星がないから深い闇が続く。

以前、何かの本で読んだ、人は一生で意識的に満月を見るのは20回程度だそうである。本当かどうかはさておき、新月ともなればさらに少ないと思う。今日はいい新月だな、なんて誰も思わないからである。

満月は存在として見えるが、新月を観た人はどこにもいない。

今年9月の新月は、日本で7日、ミャンマーで5日という。

中一日のズレがある。不思議ではあるが、日本より西側にあるミャンマーとでは、太陽と地球そして月のそれぞれの回転がそのようなズレを生む。

昨年、チン州ライレンピーで焙煎体験を行った。この時、同じ珈琲を村人と飲んだが感じる味の差は大きかった。その一杯から会話と笑いが生まれた。

ライレンピーの人たちは、夜空に星が見えないことなんて想像できないだろう。あちらとこちら、同じだろうと思っていたが違った。それぞれの違いを知ることで新しい関係やより深い理解が生まれる。

一杯のコーヒーの味、その場その場で異なる味、誰と飲むかでも違う味わい。これこそがインスタントコーヒーや缶コーヒー、コンビニコーヒーでは生まれない、味のゆらぎのようなもの。今淹れた一杯は、次の一杯とは違う。いわば一期一会の「ライブ感」。

近年、自家焙煎とかお家カフェが流行っている。今までにないコーヒー人気は、このライブ感を人が求めている証しだと思う。

皆さんも「今夜の新月は綺麗だな〜」と一期一会のミャンマー珈琲を召し上がってください。

失礼しました、新月は見ることができないし、そもそも珈琲もまだお届けしていませんね。

お手元に届くのをお楽しみにお待ちください。

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