Myanmar Coffee Project-ミャンマーコーヒープロジェクト

ミャンマーと日本、暮らしと暮らしをつなげる一杯

【MCPまめまめ日記 vol.10 僕らが目指した村の名は「レーカイン」その1】

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いつもご覧いただきありがとうございます。
これまで、お届けするコーヒーについてご紹介してきました。
今回は、コーヒー豆の産地の村について、
メンバーよりご紹介します。
 
僕らが目指した村の名は「レーカイン」その1
                   by 河合ツグオ(ランドスケープアーキテクト)
今回は、皆さんにお送りするコーヒーを栽培しているレーカイン村の話です。
コーヒーについてはすでに色々お伝えしているので、ここでは村と生活の様子についてお伝えします。
昨年2月、インド国境の地・チン州ライレンピーを訪れた後、いくつもの栽培農家を巡り、旅の最後がレーカイン村です。
この時、僕らはチン州の標高1400〜1800mの山岳地帯から戻ってきたこともあり、村までのアプローチはやはり急峻な道を想像していました。
しかし幸いにもそのような場所は記憶にほとんどありません。
その訳は、ミャンマー中央地帯の低地帯からだらだらとした登りだったこと、宿までのアプローチが夜中だったことが理由だと思います(周りの風景が見えない)。
夜遅く宿に到着し、沈殿するように眠りました。

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翌朝、目にした風景には、丘陵地と乾いた棚田が広がっていました。
米食であるミャンマーの主農業(稲作)も2月は閑散期です。
渇水期といえども、棚田好きの僕にとって見飽きることのない車窓風景が広がります。
春になり水がひかれ、稲苗が植えられる風景を思うと、その美しさは想像もつきません。
ここなら日本の棚田風景でも有名な「田ごとの月」が見ることが出来るかもしれません。
時折見える斜面の緑はタマネギ畑でした、ただしこの時期は渇水期なのでスプリンクラーで灌水しています。
道中の農家の軒下には、コンニャク芋とジャガイモ、アボカドが出荷を待っています。
そのような季節がコーヒーにとっては、果実(コーヒーチェリー)の収穫と集荷シーズンになります。

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目的のレーカイン村に着いて驚きました。

それまで車窓から見てきた褐色に干からびた風景ではなく、村には緑がとても豊かで、多種多様な有用植物(有用作物)が育てられていたからです。
想像していたコーヒープランテーションはなく、大きく育った樹々の下に背丈ほどのコーヒーの木がありました。

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乾期のために葉の表面には、赤土の微粉が薄らと覆っていますが元気そのものです。
大規模農園のプランテーションとは、同じ緑でもその質が違うことは一目瞭然です。
村には町のような家の集まりはありません。
家族単位の広い敷地が点在し、赤土の細かな道で繋がっています。

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時折、「コロン・コロン」とゆっくりした心地よいリズムで音が聞こえてきます。
水牛に付けられている「木鈴(カウベル)」の音です。

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